Wednesday, November 3, 2010

幸運

他人だけじゃない。



入院記。

少し痛い話は休憩して、私の周りの事を紹介。

人間いろんな人がいますが、ここリハビリ科に入院している人達は、ラッキーな人達の集まりです。

入院している人の大半は、脳卒中の方達です。脳卒中は、脳の急激な血液循環障害による症状で、脳梗塞や脳出血一連を脳卒中というらしいです。症状が起きると、体が麻痺します。大概の人は、右左一方が麻痺します。

大脳か小脳での症状でも、体の麻痺差加減が違い、小脳の場合は麻痺度が軽いです。

脳だけでなく、脊髄に問題が起きて、体が麻痺する人もいます。その場合は下半身の麻痺の症状が出ます。脊髄による身体麻痺の人は、脳卒中で身体麻痺の人より圧倒的に少ないですが、この病棟にもいらっしゃいます。

後は、お年寄りの骨折です。これはとてもやっかいで、下半身や背骨を骨折したら骨が付くまで動けない。動けない期間が最低3週間はかかるので、その間に筋肉が落ちる。筋肉が落ちると歩けない。間接も硬くなる。歩くのにリハビリが必要です。

大半の人は、退院する頃には歩けるようになっています。そこが、リハビリのすごいところです。

病棟は東西に分かれていて、介護がそれほど必要のない人達は東棟の病棟になります。私はリハビリ科の中では、軽症なので東棟です。

東棟の人達の話を聞く限り、奇跡的な人が沢山います。この前は15歳の少年が、自転車に乗っていてタンクローリーにぶつかり(大きな通りで渡ってはいけない所で、道を横切ろうとした為。無謀すぎる。)10メートルも飛ばされ、左側の頭を打ち、手術後2週間こん睡状態で、頭の手術を合計3回もして、たまたま左効きだったため、何の言語障害も出なく、すでに元気な状態で1週間この病院にリハビリの為に入院してました。頭の大きな傷は痛痛しいのですが、生きているだけでも、ありがたい。5分遅く手術していたら、死んでいた奇跡君でした。

サーフィンをしに友人達と海に出かけ、みんなが海に入る手前で、脳卒中を起こした20代半ばの青年は、たまたま居た浜辺が、大きな病院の近くだったので、早めに処置出来て、助かったそうです。彼も手術後2週間は昏睡状態でした。

一人の状態で脳卒中を起こし、自分で救急車を呼んだ人も多いです。海外で事故や脳卒中になった人も、結構います。

私も後2日遅く、ミネソタを発つことにしたら、飛行機に乗れませんでした。入院して2日後に、あまりにも痛すぎて、座れなくなってしまったからです。

どの人も、「たまたま」や「運良く」などの言葉を聞きます。でもそんなに都合よく、そんな事が起きるのでしょうか?

ラッキーさんや奇跡君は、実は少数ではなく、大多数がそうなのだと思います。これを読んでいる人も、実はラッキーさんや奇跡君なのです。たまたま今日が生きられたのでしょうか。運が良かったから死なずに済んだのでしょうか。死んでしまった人は、たまたまなのでしょうか。運悪くて死んでしまったのでしょうか。

たまたまなんてありません。運良くなんてないのです。(でも、運良くと思ったほうが、心がウキウキしますが。)そうなると、本当に生きてるその瞬間、瞬間に意味があるのだと思います。

運良くも運悪くもなく生きているのですから、心配御無用ですね。後は学ぶだけです。

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