Monday, October 4, 2010

眠れない夜

 悲劇のヒロイン。

私が入院した当初は、10階の整形外科の病棟がいっぱいなので、11階の内科消化器科の病棟にいて、5人部屋の窓側でないベットにいました。悲しいことに、動けずベットの上にいるので、見えるものの範囲が物凄く狭く、しかも外が見えない。その状態で1ヶ月はまるで牢獄にいる感じでした。外が見えないのは精神衛生上良くありません。病院の建物が古いので、さしてきれいでない天井ばかり見ている。移動しても、ストレッチャーなので、天井ばかりしか見えない。自分がどこにいるのかも、よく分らない。痛くて我慢するしかない状態。はっきりいって悲劇のヒロインになってました。

ミネアポリスの空港で、私が動けないのでどのくらい時間が掛かかって、空港に着けるのか検討がつかなかったので、早めに出かけ、思ったよりもスムースに移動したので、搭乗時間より3時間早く着きました。、ルームメイトと一緒にゲート前に座って時間をつぶしていました。まだ数人しかいなく、静かな中座って落ち着いたころに、急に涙が出て来ました。

これから何かやろうとしていた所で、アメリカに来てこころざし半ばで、日本に帰らなければならない悔しさ、もう少しルームメイトと一緒にミネソタに暮らしたかった残念さ、もう少し陶芸で何かをやりたかった気落ちで、泣けてきました。こころざし半ばの帰国がとても辛かった。目的を持ったらそれに猛進するタイプで、目的が達成せずに終わることは、失敗に終わったという感じを持っていました。

その気持ちのまま帰国、入院。入院して2週間くらいは毎日、夜に泣いていました。悔しさと残念さと、恋に対する心の痛みとで、枕を濡らす毎日でした。

泣いていてもしかたがないので、まずは自分を許すことに気を向けました。悔しいのはそんな自分を受け入れられないことですから、目的達成しなくてもいいのだと、固執しなくていいのだと、別に失敗も成功もないのだとなどを、受け入れようとしました。それに、思いがけず急に股関節が悪くなって、これからどうなるのかと言う状態になったことも、受け入れる努力をしました。歩けなくなるとは決して思わなかったのですが、今後は前の様にはいかないだろうと言う事は分るので、不安はありました。

恋にしても、辛くても楽しかったのですから、それはそれで好かったのですが、そのまま行ってたら、自分がもっと傷付くことは分るので、気持ちを離れるようにしました。もっと現実を見る努力をしたのです。現実はもっとシビアです。でも心は痛いのです。で、泣けるのです。時間が解決するだろうといったところです。

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