Saturday, June 20, 2009

想像と創造

かつて持っていた理想の場所。


昨晩”K-PAX”という映画を見ました。結構面白かったです。プロート役のケビン・スペイシーがいいですね。

{概要:ニューヨークの駅構内。不審な行動を見咎められ警察に連行される謎の男プロート。彼は自らを遥か1,000光年彼方のK-PAX星からやって来た異星人だ と名乗り精神病院に送られる。プロートの治療に当たるのは精神科のパウエル医師。初めのうちは単なる妄想か虚言と高を括っていたパウエルだったが、その落 ち着き払った言動や理路整然とした説明にかすかな疑問を抱き始める。さらに、プロートの存在は他の患者たちにも強い影響を与え、パウエルが治せずにいる患 者たちがみるみる回復していく。果たしてプロートは単なる精神異常なのか、それとも本当に異星人なのか? (Yahoo ムービーより)}

K-PAXは家族という概念がなく、子供たちはみんなが世話をして育る。社会機構や政府、法律がないし、犯罪や暴力もない。医師と患者の関係がなく、なぜならば、自らを癒す能力が備わっているからである。そんな星からやってきた宇宙人は地球を旅するための情報を収集していて、K-PAX と地球を比較した話をしてくれる。

K-PAXは一種の理想郷で、色々な作家が理想郷について本を書いているが、理想郷の発想が出てくるということは、今の社会がよほど良くない証拠である。地球も広いので、もしかしたらK-PAXのような理想郷社会で生活している人種がいるかもしれない。すべてをシェアし、各々に役割があり、犯罪や暴力、争い事もなく、平和で競争もない。病気も少なく、各自が自然治癒力で治し、未来に対する心配がないので、今を実感しながら生きることのできる場所。そんな場所で生活している人々に理想郷の想像は出来ない。私が思うには、人間が想像できることは、創造できることだと思う。偶然(必然)にも両者のソウゾウは、発音が同じである。

いい社会構造が想像できるのに、実際に創造していないのは、思慮や意識が足りないせいかもしれない。多くの人がその事に深く考え、創造しようという意志が出てくれば実現できることだと思う。無関心がそれを遠ざけている。想像を創造できる時間と余裕を人々に与えられる時が来るのを切に祈りたいです。

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